実体顕微鏡の自作 ・中国製の安価な双眼鏡を改造して実体顕微鏡を作りました。スマホ用アームに取り付けて使用します。 ・私の使った双眼鏡の場合、レンズ先端からの焦点距離は185mmとなりました。またこの時の視野範囲は12mmとなりました。 ・私が使ったのと同じ構造の双眼鏡が入手できれば、同じことができるかと思います。 ・ただしサイズやレンズの焦点距離が異なる可能性があるのでそのままでは使えないかもしれません。AUTODESK Fusionのファイルもアップするので適宜修正してください。 ・印刷のマテリアルはPLAで、基本的にはサポートありで行いました。 ・概要をこちらのブログに書きました。 https://minkara.carview.co.jp/userid/3336538/blog/48970902/ ■ArmJoint.stl ・顕微鏡をスマホアームに取り付けるためのパーツです。 ■ArmJoint_Gear.stl ・ピント調整のために鏡筒を上下するためのピニオンギアです。インフィル100%で印刷しました。 ■ArmJoint_Housing.stl ・ラックギアを上下にスライドするための空間とシャフトを通す穴を設けたハウジングです。フリクション調整機能を持たせています。 ・印刷後6mmのドリルでシャフト穴のバリを取ることをお勧めします。 ・高粘度のグリスを塗ることを考え、手が触れないようにギア部分を内側に向けた設計としました。 ■ArmJoint_Knob.stl ・鏡筒を上下させるためのノブです。2つ必要です。 ■ArmJoint_Rack.stl ・鏡筒を上下させることによりピント調整を行うためのラックギアです。 ■ArmJoint_Shaft.stl ・ピニオンギアとノブを連結するシャフトです。インフィル100%で印刷しました。2つ必要です。 ■ArmJoint_Washer.stl ・ノブとハウジングの間に入れるワッシャーです。2つ必要です。 ■EyeCup.stl ・鏡筒のレイアウトがV字型のため、元の双眼鏡のアイカップを使うと接眼レンズに横から光が入ってしまいます。そのため涙型のアイカップを作成しました。TPUフィラメントで印刷してください。2つ必要です。 ■LensExtender.stl ・双眼鏡の対物レンズを前方に配置するための筒です。フォーカス距離は、近視の私が裸眼で覗いた時に185mmとなりました。ホルダ側で鏡筒の取り付け位置を変えることで185±12mmまでは対応できますが、裸眼視力によってはレンズ位置の調整が必要になるかもしれません。 ・レンズを遠方に配置するほど焦点は近くに来ます。対象物に近寄るほど拡大されて見えるので視野範囲は狭くなります。今回の設定では視野範囲は約12mmとなりました。 ・鏡筒内の乱反射を防ぐため、マットブラックのフィラメントを使う必要があります。2つ必要です。 ■LensInsert(A).stl ・もとの双眼鏡の鏡筒は金属製ですが、その内面は艶消し塗装されていません。このパーツで内面の反射を抑えます。そのためマットブラックのフィラメントを使う必要があります。 ・スライサーの設定でスパイラルモードを選択して印刷します。2つ必要です。 ■LensInsert(B).stl ・もとの双眼鏡の対物レンズはプラスチックのサブ鏡筒に接着されています。この鏡筒の内面に光沢があるため、光が乱反射して霞がかかったような画像になってしまいます。そこでこのパーツで内面の反射を抑えます。マットブラックのフィラメントを使う必要があります。 ・また、もとの双眼鏡の対物レンズの直径は20mmと大きいので明るいのですが被写界深度が浅いため、対物レンズのすぐ後ろに直径8mmの絞りを設けることによりピントの合う範囲を広げています。 ・スライサーの設定でスパイラルモードを選択して印刷します。2つ必要です。 ■LightHolder.stl ・見える範囲が12mm四方なのでリングライトの必要はないと考えました。そこでダイソーのLEDライト2本をV字型に配置することにしました。顕微鏡の位置を決める時、2つのライトの光の中心が交わる場所に持って行くとピント合わせが簡単にできるということがわかりました。すなわち作業用ライトだけでなくターゲットライトとしての2役があるというわけです。2つ必要です。 ■LightHolderKnob.stl ・上記ライトホルダーを鏡筒に固定するためのネジを手で回すための頭の部分です。M3/15mmのネジとナットをねじロック剤を垂らして締め付けます。2つ必要です ■ScopeHolder.stl ・鏡筒を取り付けるためのパーツです。 ・今回の改造後の双眼鏡のフォーカス距離は私の場合約185mmだったので、2つの光軸が185mmで一致するような円周上を動くように設計しています。フォーカス距離185±12mmの範囲で取り付け位置を調整することができます。調整範囲に収まらないようであれば作り直す必要があります。 ・インフィル100%で印刷しました。2つ必要です。 ■ScopeHolderBase.stl ・上記ホルダーを固定するためのパーツです。 ・ホルダに取り付けた2つの鏡筒の光軸がレンズ先端から185mmで一致するような円周上を動くように設計しています。ホルダ側の調整範囲に収まらないようであれば作り直す必要があります。 ・眼福調整と縦横の光軸調整ができるようになってます。 ・縦方向の調整は、2つあるネジ穴のうちどちらか必要な方のみを使用します。 ・インフィル100%で印刷しました。 ■ScopeHolderCover.stl ・機能とは関係ないのですが、ネジが丸見えで見栄えが良くないのでカバーを作成しました。 ■PartsAll.f3d ・すべてのパーツを配置したAUTODESK Fusionのファイルです。適宜修正してお使いください。 ★全体的に ・円筒の内側にV型の溝を設けているのは、スライス時に溝の谷の部分にシームを配置させることにより内面を滑らかにするためです。スライサーにBambuStudioを使うと自動的にそうなります。その他のスライサーの場合は手動での設定が必要かもしれません。 ・シャフトとギア部分には高粘度のグリス(ダンピンググリス)を塗布することをお勧めします。こうすることでピントを合わせやすくなります。 ・これは私の想像ですが、グリスを塗布しない場合、静摩擦 > 動摩擦なのでピント調節がカクカクした動きになります。グリスを塗布することでグリスの剪断力が加わるので、動摩擦 > 静摩擦となってピントを合わせやすくなるだけでなくシャフト部分の摩耗を防ぐことができます。 ・ライトを含め全体での重量は360グラムでした。 ・焦点距離が固定なので、フリーアームの必要がないことに気付きました。そこで専用のアームを作成しました。 https://www.thingiverse.com/thing:7311355